ドット絵アニメーションの描き方(2)基本-色塗りの考え方
全4回予定.最終的にこれくらいを描けるようになるのが目標です.
概要
こんにちは.id:asRagiです.最近ゲーム開発に際してドット絵アニメーションが必要になり練習をしたためメモを兼ねて講座の形式で記事を書き始めています.
本講座は(1)ドット絵の基本的な考え方や線の引き方から(2)着色の考え方,(3)動きの小さいアニメーション,(4)動きの大きいアニメーション,の4部構成を予定しています.
今回はドット絵の基本の塗り方と塗り方のバリエーションの一部を紹介します.
線画に関しては前回の記事を参照してください.
基本の色塗り
着色した部分と線画の境界線にアンチエイリアス処理を施していきます.このとき線画はそのまま残るようにしましょう.
また,一般のイラストに見られるような「ぼかし」的なツールやエアブラシを用いず,使う色の種類もできる限り少なくした方が統一感のある仕上がりになります.
塗りに限らず,作業する際は頻繁に原寸表示で確認しましょう.ドット絵は作業時の拡大率が大きいため原寸と印象が大きく離れてしまうので.
これでドット絵の基本はマスターです.お疲れさまでした.
塗りのバリエーション
塗りの表現は上記のものに限らず,様々なバリエーションがあるため少しだけ紹介します.
トーン処理
漫画などで用いられる「トーン」のような処理を施すことによって色の数を増やさずに中間色を生み出しグラデーションの表現ができるだけでなく,イラストの情報量も増やすことができます.
また,技術的制約で限られた数の色しか使えないが豊かな表現をしたい場合に用いられる技術でもあります.
例えば,このイラストは8色で描かれているようです.
線画なし風
アウトラインをあえて黒で固めない例です.私はこれくらいで描くことが多いです.
より抽象的な表現
最近のドット絵に見られる傾向としてあえてグラデーション的な処理を行わずフラットにすることによってドット絵としての魅力を更に前面に押し出したものがあります.
比較的少ない労力でかわいくまとまる反面,情報量が稼げないためしょうもない印象になってしまう可能性があります.
たとえばMomodoraのキャラクターなどはこうした手法を用いつつ魅力的に描かれていますね.
出展: Momodora
まとめ
塗りについては今回はここまでにしておきましょう.
無機物でも生物でもいろいろ描いてみてください.